共通テストの現代文で、選択肢を2つまで絞れたのに、最後の最後で間違えてしまう。そんな経験はありませんか。実はこれ、解き方そのものに原因があることが多いのです。この記事では、その原因と、共通テスト読解でいちばん大切な解き方の考え方をお伝えします。
結論:消去法ではなく「積極法」で解く
共通テスト読解の最重要ポイントは、消去法をやめて、積極法で解くことです。
- 積極法:自分で解答に必要な要素を用意し、それを正しく満たしている選択肢を探す方法
- 消去法:自分の解答は用意せず、選択肢の間違いを探して消していく方法
消去法でも、本文と明らかに合わない選択肢なら消せます。しかしそれでは、「2択までしか絞れず、しかもその2択を間違えてしまう」という人が多いのではないでしょうか。
なぜ2択で間違えてしまうのか
理由は、次の二つを明確にしないまま選択肢を選んでしまうからです。
- 解答に必要な要素は何か
- その要素が本文のどこに書かれているのか
反対に、この二つをはっきりさせてから選択肢を見れば、迷う場面は大きく減ります。
出題者の視点に立ってみる
なぜそう言えるのか。出題者が正解の選択肢を作る手順を考えてみましょう。
マーク式試験の場合
- 問いを立てる
- 答えを、本文中の言葉を使って作成する
- 作った答えを少し言い換えて、正解をわかりにくくする
- ダミーの選択肢を用意する
記述式試験の場合
- 問いを立てる
- 答えを、本文中の言葉を使って作成する
- 「正解に必要な要素」ごとに部分点を決める
- 解答の表現が本文と一致しているかを確かめながら採点する
積極法とは、この記述式の出題者(採点者)と同じ視点に立って、選択肢に×をつけていく方法です。
具体例:AとB、どちらを選ぶか
次のような2つの選択肢が残ったとします。
- A:解答に必要な要素を満たしているが、一部が出題者の言葉で言い換えられている
- B:解答に必要な要素が一部欠けているが、すべて本文中の言葉で表現されている
積極法で解くと → Aを選ぶ
- 「解答に必要な要素」を満たしているから
- 出題者の言葉は、本文の言い換えとして理解できるから
消去法で解くと → Bを選んでしまう
- 「解答に必要な要素が揃っているか」という視点があいまいなため、Bの前半を許容してしまう
- 出題者の表現が本文の言い換えだと理解できず、Aの後半(言い換え部分)に×をつけてしまう
正解はAです。消去法で解いている人が2択に残り、しかもその2択を間違えてしまうのは、まさにこの理由によります。
なお、言い換えをすれば微妙なずれは必ず生じます。趣旨が合っていれば許容範囲、と考えてください。
「まず消去法、詰まったら積極法」ではダメ?
最初から積極法でいくべきです。理由は三つあります。
- 時間のロスが大きい:一度選択肢を読んでから、あらためて必要な要素を考えていては時間が足りません。共通テストは半分が時間との勝負です。本文と選択肢を行ったり来たりする余裕はありません。
- バイアスがかかる:選択肢をあれこれ読むうちに情報が増えて思考が混乱し、何がどこに書いてあったのか(あるいは書いていなかったのか)わからなくなります。ダミーの選択肢は、そもそも思考を混乱させるために作られています。
- 問題がよく考えて作られている:共通テストの問題は、他のマーク試験と違い、非常によく練られています。消去法で解けると思っているうちは、過去問の分析がまだ足りないのかもしれません。二つのステップを丁寧に踏めば、出題者の意図が見えてきて、問題への信頼も増していきます。
今日からできる練習
過去問を解くときは、選択肢を見る前に次の二つを済ませてください。
- 設問が何を問うているかを確認し、解答に必要な要素を自分の言葉で書き出す
- その要素が本文のどこに書かれているか、線を引いて確かめる
そのうえで選択肢を見て、要素を満たしているものを選びます。最初は時間がかかっても、この手順を習慣にすることが、2択で迷わなくなるいちばんの近道です。