過去問に取りかかるのが遅い生徒が多くいます。特に大学入試ではその傾向が強いのですが、これは大きな遠回りになります。
全員に同じことを均等にやる必要はない
学校や予備校の授業では、必要なことを網羅的に、均等に扱っていくのが基本です。しかし、実際にその通りにやると、時間がかかりすぎます。たとえば英文法。必要な知識が①〜⑩とあったとしても、それぞれの重要度は全く違います。
授業では教科書に書いてあることが均等に説明されますが、実際には、分詞構文や関係代名詞など、文が長くなったときの接続のルールを理解したら、あとは中学までの知識と辞書を使って、どんどん過去問に取り組むほうが効率的です。わからないところは先生に聞けばよく、そうしているうちに、自分にとって何が必要で何が必要でないかが見えてきます。
もちろん、先生の進め方に沿って時間をかけて学びたい方は、そのやり方で問題ありません。ただ、人の半分ほどの時間(人によってはもっと短く)で英語ができるようになりたい方は、次の方法を試してみてください。
過去問から始める4ステップ
- 行きたい大学の過去問、あるいは共通テストの問題を用意する
- わからない単語は調べながら読んでいく
- 単語を調べても意味がわからないところは先生に聞く
- 気になる文法があれば、文法書の説明を読んでおく
これを続けるだけです。まったく自力で読み進められない場合は、まず高校入試の問題で同じことをやってみてください。高校入試の問題を人の力を借りずに読めるようになったら、大学入試の問題でも、辞書を引きながら進めていけば大丈夫です。
単語・文法は「出てきたときに覚える」
覚える必要のある単語ほど、何度も出てきます。わからなかった単語はその場で軽く覚えて、どんどん進めばよいのです。大事なものはどうせまた出てくるので、そのたびに調べているうちに自然と覚えます。繰り返し出てこないものは、そもそも覚えなくて構いません。文法も、実際にやっていれば何が必要かわかるようになります。
「文法や単語の学習はいらない」と言っているのではありません。実際に文章を読む中で、わからないところを確かめながら覚えていくのがよい、ということです。日本語を覚えたときも、意味のわからない言葉や言い回しに出会うたびに「それってどういうこと?」と聞きながら覚えてきたはずです。
一番力がつかないのは、人の説明に頼ること
人の説明に頼ることが、実は一番力がつきません。文字情報から自分で理解することを徹底してください。できる人とできない人の差は、ここにあります。英語が最も顕著ですが、他の教科にも、ある程度当てはまります。
「できるから自分の力で読もうとする」のではなく、「自分の力で読もうとするから、できるようになる」。これが正解です。
自分の力で読み進める意志がないときは
自分の力で読み進めようとする意志がない場合は、勉強の方法とは別の問題で、別の解決策が必要です。「やらされている」状態が原因であることが多く、それは基本的にまわりの大人の関わり方の問題で、本人は悪くありません。子どものためを思う気持ちが、結果的に子どもの邪魔になってしまうことがあります。一人でも多くの大人が、そのことに気づいてくれることを願っています。