中学2年 国語科 教材別テスト⑫ 模範解答・解説
教材別リメイク版 中学2年 国語 / 「モアイは語る—地球の未来」(安田喜憲)/光村図書『国語2』
【このテストの使い方】 本文は載せていません。教科書『国語2』の「モアイは語る—地球の未来」のページを開いたまま解答します。この文章は、イースター島という一つの具体例から出発し、調査・分析によって原因をつきとめ、そこから地球全体の未来へと話を広げていく説明文(論説文)です。したがって、個々の事実を覚えることよりも、「具体例→原因→類推→提言」というつながりをたどれるかどうかが大切になります。記述問題は、本文の語句をそのまま写すのではなく、自分の言葉で因果関係を組み立てて書く形にしてあります。
配点一覧
観点大問内容配点
知識・技能
50点
一漢字の読み書き(20問)1点×20=20点
二語句の知識(語の意味・対義語・類義語・慣用句)2点×7=14点
三文法(文の成分・文節どうしの関係・文の種類)16点
思考・判断・表現
50点
四「モアイは語る—地球の未来」の読解50点
合計100点
【出題のねらい】 ① 冒頭で具体例(モアイ像の謎)から入るという、説明文の導入の工夫に気づけるか。
② 花粉分析という調査方法と、そこから分かった事実(かつて島にヤシの森が広がっていたこと)を結びつけられるか。
③ 森林の消失から人口の激減までの因果の連鎖を、自分の言葉で順序どおりに説明できるか。
④ イースター島と地球を重ねる類推(アナロジー)をとらえ、筆者の提言を要約できるか。
⑤ 文の成分・文節どうしの関係・文の種類(単文・重文・複文)を、文の形から正しく見分けられるか。
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一 漢字の読み書き (1点×20=20点)
番号解答番号解答
①きょだい⑪遺跡
②なぞ⑫運搬
③ばっさい⑬栽培
④さか(える)⑭崩壊
⑤とぼ(しい)⑮荒廃
⑥こうかい⑯足りない
⑦きちょう⑰絶滅
⑧しつど⑱限界
⑨こりつ⑲放送
⑩おお(う)⑳守る
小計 20点
【注意したい字】 ③「伐採」は「ばっさい」。「代採」「伏採」と書き誤りやすい。④⑤⑩⑯⑳は送りがなまで書けて初めて正答(「栄る」「乏い」「覆」「足ない」「守」はいずれも×)。⑥「航海」の「航」は舟へん。⑦「貴重」の「貴」は「虫」ではなく「貝」を含む。⑧「湿度」の「湿」はさんずい。⑪「遺跡」の「遺」はしんにょう。「遺績」は×。⑫「運搬」の「搬」はてへん+般。「般」だけにしない。⑬「栽培」の「栽」と「裁」(さばく)を混同しないこと。⑭「崩壊」の「壊」はつちへん。「崩懐」は×。⑮「荒廃」は「荒れ果てること」。「荒敗」は×。⑯「足りない」は「足ない」ではなく「り」から送る。⑲「放送」の「放」は「方」+「攵」。「送」はしんにょう。⑳「守る」は送りがな「る」まで。「守」だけでは×。
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二 語句の知識 (2点×7=14点)
番号解答解説
(1)ア「枯渇」=水・資源・資金などが、使い果たされてなくなること。この文章の中心となる語の一つ。イの「草木がかれる」は「枯」の字だけに引かれた誤り。
(2)衰退繁栄 ⇔ 衰退。「衰亡」「没落」も可とする。「破壊」「貧乏」などは対義語になっていないので×。
(3)減少増加 ⇔ 減少。人口のグラフを読むときに必ず使う対になる語。
(4)無限有限 ⇔ 無限。「地球の資源は有限である」という、この文章の前提にあたる語。
(5)ア「原因」=「要因」。イ「結果」は対義語なので×。説明文では「原因」「要因」「背景」がほぼ同じ役割で使われる。
(6)ア「拍車をかける」=物事の進み方をいっそう速める。もともとは馬に乗るときの「拍車」から出た言い方。「人口の増加が森林の破壊に拍車をかけた」のように使う。
(7)ア「警鐘を鳴らす」=危険が近いことを知らせ、注意をうながす。この文章の筆者の姿勢そのものを表す慣用句。
小計 14点
三 文の成分と文の種類 (16点)
番号解答解説(見分け方)
(1)
1点
ウ(修飾語)「大きな」は、あとの「時計が」をくわしく説明している。
(2)
1点
エ(接続語)前の文と後の文をつなぎ、原因・結果の関係を示している。「だから」「しかし」「また」などと同じはたらき。
(3)
1点
オ(独立語)感動を表し、他の文節と直接結びつかずに独立している。よびかけ・応答・提示も独立語。
(4)
1点
ア(主語)「何が」にあたる部分。「〜は」の形でも主語になることに注意(「〜が」だけとは限らない)。
(5)
1点
イ(述語)「どうする・どんなだ・何だ」にあたる部分。文の終わりにあることが多い。
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三 文の成分と文の種類(つづき)
番号解答解説(見分け方)
(6)
1点
ア(主語・述語の関係)「花が」=何が、「さいた」=どうする。
(7)
1点
イ(修飾・被修飾の関係)「静かに」が「歩く」のしかたをくわしくしている。
(8)
1点
ウ(並立の関係)「ノートと」「えんぴつが」が対等に並んでいる。入れかえても意味が変わらないのが見分け方。
(9)
1点
エ(補助の関係)「いる」が本来の意味をうすめ、「立って」に意味をそえている。「〜て いる/ある/みる/おく/しまう」の形が目印。
(10)
1点
単文主語・述語の関係が「弟は—釣った」の一組だけ。
(11)
1点
重文「雨は—やみ」と「風も—おさまった」の二組が対等に並ぶ。
(12)
1点
複文「水が—減った」が「原因」を修飾する部分になっており、主語・述語の関係が対等でない。
(13)
2点
小川は「流れていた」の主語に見えるが、文全体の主語は「小川は」。「この町を」は修飾語。一文節で書けていること(「小川」だけでも可、「小川は、」のように読点を付けても可)。
(14)
2点
消えた文末の「消えた」が述語。「すっかり消えた」のように二文節で書いたものは−1点。
小計 16点 / 知識・技能 合計 50点
【文の種類の見分け方】 ① 主語・述語の組が一組なら単文。② 二組以上が対等に並ぶなら重文(「〜し、〜した」「〜は〜、〜は〜」)。③ 二組以上あるが、一方が他方の一部(修飾部・主部・述部)になっているなら複文。主語が省略されている文もあるので、「何が」を補って数えること。
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四 「モアイは語る—地球の未来」の読解 (50点)
番号解答解説・採点のポイント
(1)
3点
ア「巨大な石像は、だれが、何のために、どうやって作ったのか」という身近でふしぎな具体例から入り、読者を引きこんでから、地球全体の問題へと話を広げていく。これが説明文の導入の工夫。イ・エのように、モアイ像や筆者自身の話が目的ではない。
(2)
4点
ア島に生えていたヤシの木を切り、丸太を「ころ」として転がしながら運んだという説。この説は「島に大きな木が生えていたはずだ」という前提を必要とするため、後の花粉分析の話につながっていく。設問(3)との結びつきを意識させたい。イ〜エは、木を使うことは同じでも、本文の説とはちがう運び方なので×。
(3)
4点
ア(ヤシ)花粉分析=地層にふくまれる花粉の種類を調べ、昔その土地に生えていた植物を知る方法。調査の結果、島はかつてヤシの大木が茂る森林におおわれていたことが分かった。イ〜エは本文にない植物なので×。
(4)
4点
ア・イ・ウエ…森林が失われたのは火山の噴火によるものではなく、人間による長期間の伐採が原因なので×。オ…外から来た人々が持ち去ったという記述はないので×。
ア・イ・ウの三つがそろって4点(完答)。一つでも足りない、または余分なものが入っていれば0点。
(5)
6点
(例)表土が流出して農業の生産力が落ち、食料不足から部族間の争いが起こり、人口が激減した。(42字)次の四つの要素のうち、書けているものを1点ずつ+順序が正しければ2点で採点する。
①表土の流出(土地がやせた) ②農業生産の低下 ③食料不足 ④部族間の争い・人口の激減。
順序が入れかわっていて因果がつながらないものは、要素点のみ。「森林がなくなった」とくり返しただけのものは0点。40字未満・50字超は−1点。
(6)
3点
ア「悲劇」とは、島の人々が自分たちの手で島の自然(資源)を使い尽くし、その結果として暮らしと文明を崩壊させてしまったということ。外からの災害ではなく、自分で自分の土台をこわした点が「悲劇」である。
(7)
4点
アこの文章の中心にある類推(アナロジー)。イースター島は海に囲まれて外から資源を得られない「閉じた世界」(外からの助けを得られず、自分の中にあるものだけで暮らすしかない世界)であり、地球も宇宙に浮かぶ一つの大きな「島」にすぎない、という重ね合わせ。イ・エは共通点としては本質的でないので×。
(8)
6点
(例)限られた資源を効率よく長く使い、自然と共存できる社会をつくっていくこと。(36字)「資源には限りがある/効率よく長く使う」(3点)+「自然と共存する・持続できる生き方を選ぶ」(3点)の二点で採点。
「森林を大切にすること。」だけのものは3点。「イースター島はかわいそうだ」のような感想は0点。文末が「〜こと。」になっていないものは−1点。30字未満・40字超は−1点。
(9)
4点
ア〈具体例=モアイ像の謎〉→〈調査と分析=花粉分析など〉→〈原因の解明=過剰な伐採〉→〈地球への類推〉→〈提言〉という流れ。提言が最後に置かれていることをつかめているかが分かれ目。イは「調査→原因」の順が逆で、提言と類推も入れかわっている。ウは提言が早すぎ、エは提言から始めているので×。
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四 「モアイは語る—地球の未来」の読解(つづき)
番号解答解説・採点のポイント
(10)
3点
ア数値・年代・グラフなどのデータは、筆者の主張が個人の感想ではなく客観的な事実にもとづくことを示すための根拠。説明文では「主張」と「根拠」を区別して読むことが重要。
(11)
3点
アモアイ像は実際に話すわけではない。島に残された遺跡そのものが、文明の崩壊という事実を通して未来への警告を伝えているという意味で「語る」と表現している(擬人的な言い方)。
(12)
6点
(例)資源を無駄にしないように、紙や水を大切に使い、ごみを減らす生活を家庭でも続けていきたい。(44字)【ルーブリック】
・6点…本文の主張(限りある資源を大切に使う/自然と共存する)と結びついており、自分が実際にできる具体的な行動が書かれ、字数も守られている。
・4点…具体的な行動は書けているが、本文の主張との結びつきが弱い。
・2点…「環境を大切にしたい」など、気持ちだけで具体的な行動がない。
・0点…本文の内容と無関係、または未記入。
※40字未満・50字超は−1点。
思考・判断・表現 合計 50点 / 総合 100点
【この教材で落としやすいポイント(8つ)】
  1. この文章の話題はモアイ像そのものではない。モアイ像は、地球の未来を考えるための入り口(具体例)にすぎない。
  2. モアイの運搬に使われたのはヤシの木の丸太(ころ)。「島に大きな木があった」という前提が、次の調査につながる。
  3. 花粉分析は「方法」、「かつて島は森林におおわれていた」は「分かった事実」。方法と結果を混同しないこと。
  4. 森林が消えた原因は自然災害ではなく人間の行為(モアイの運搬・耕地の拡大・人口増加による過剰な伐採)。
  5. 森林消失→表土の流出→農業生産の低下→食料不足→部族間の争い→人口の激減、という因果の連鎖を順序どおりに言えるようにする。順序が入れかわると減点。
  6. 「イースター島の悲劇」は、自分たちで自分たちの生活の土台をこわしたという点に意味がある。
  7. イースター島と地球の共通点は「外から資源を補えない、限りある閉じた世界」であること。この類推が文章全体の要。
  8. 筆者の結論は「資源を大切に」という標語ではなく、限られた資源を効率よく長く使い、自然と共存する道を選べという提言。記述では「〜こと。」の形でまとめる。
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