| 観点 | 大問 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 知識・技能 50点 | 一 | 漢字の読み書き(20問) | 1点×20=20点 |
| 二 | 漢文の基礎(白文・訓読文・書き下し文/返り点/置き字/否定/再読文字/語順) | 2点×9=18点 | |
| 三 | 語句と古典の基礎知識(孔子・『論語』・「曰はく」の読み・四書・仁・四字熟語) | 2点×6=12点 | |
| 思考・判断・表現 50点 | 四 | 『論語』の章句の読解と、自分の生活への活用 | 50点 |
| 合計 | 100点 | ||
| 番号 | 解答 | 番号 | 解答 |
|---|---|---|---|
| ① | ろんご | ⑪ | 文学 |
| ② | こうし | ⑫ | 尊敬 |
| ③ | でし | ⑬ | 思想 |
| ④ | じゅきょう | ⑭ | 議論 |
| ⑤ | まど(う) | ⑮ | 教え |
| ⑥ | つつし(む) | ⑯ | 過ち |
| ⑦ | とく | ⑰ | 補う |
| ⑧ | うやま(う) | ⑱ | 実践 |
| ⑨ | くんし | ⑲ | 反省 |
| ⑩ | おこた(る) | ⑳ | 誠実 |
| 番号 | 解答 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ①イ ②ア ③ウ | ①白文=漢字だけの原文。②訓読文=白文に返り点・送り仮名(歴史的仮名遣いの片仮名)を加えたもの。③書き下し文=訓読文を日本語の文として漢字と仮名で書き表したもの。助動詞・助詞にあたる字は仮名に直す。三つそろって2点(完答)。 |
| (2) | レ点 | レ点は、すぐ下の一字から上の一字へ返って読む指示。二字以上へだてて返るときは一二点(一・二・三…)を使う。「レ点」「レ」いずれも正答。 |
| (3) | 敏 → 学 → 好 | 「敏而好〈レ〉学」。而は置き字なので読まない。「好」にレ点があるので、すぐ下の「学」を読んでから「好」へ返る。書き下し文は「敏にして学を好む」(才知がすぐれていて学ぶことを好む)。順序が一か所でもちがえば0点。 |
| (4) | 而 | 「而」はここでは置き字で、読まれないかわりに前の語に送り仮名「シテ」がついて「敏にして」となる。 |
| (5) | 置き字 | 「而」「於」「乎」などは、文の調子や関係を示すだけで訓読せず、書き下し文にも書かない。「於」は「〜において」、「乎」は疑問・感動の働きを、送り仮名のほうで表す。 |
| (6) | 古 → 人 → 書 → 読 | 「読〈二〉古人書〈一〉」。一二点は「一」のついた字を先に、「二」のついた字を後に読む。「読(二)」を飛ばして「古」「人」「書(一)」まで読んでから「読」へ返る。書き下し文は「古人の書を読む」。 |
| (7) | 学ばず | 「不〈レ〉学」。レ点なので「学」→「不」の順。否定の「不」は助動詞にあたるので仮名に直して「ず」と書く。「学不ず」「不学ず」は0点。同じ考え方で「未〈レ〉知」→「未だ知らず」。 |
| (8) | 再読文字 | 「未・将・当・応・須・宜・猶」など。一度めは副詞として(未=いまだ)、二度めは助動詞などとして(〜ず)読むので、同じ字を二回読む。 |
| (9) | イ | 漢文は「主語→述語→目的語」(例「我読書」)。日本語は「主語→目的語→述語」なので、述語と目的語の順が逆になる。この「逆」をもどすために返り点が必要になる、という理解が大切。 |
| 番号 | 解答 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | イ | 孔子は中国の春秋時代(紀元前六〜五世紀ごろ)の思想家。その教えが後に儒教として受けつがれた。ア(釈迦)・ウ(李白・杜甫など)・エとの混同に注意。 |
| (2) | ウ | 『論語』は孔子自身の著作ではない。孔子の死後、弟子たちが師の言葉や行い(=言行録)を書きとめ、編集したもの。「子曰はく」という書き出しが多いのはそのため。ア・イを選ぶ誤りが最も多い。 |
| (3) | いわく | 「曰はく」は歴史的仮名遣いで「いはく」、現代かなづかいでは「いわく」。「子」は本来先生・師に対する敬称で、『論語』の中で単に「子」とあれば孔子を指す。「先生がおっしゃった」という意味で「子曰はく」。 |
| (4) | 『大学』・『中庸』・『孟子』 | 四書=論語・大学・中庸・孟子。順序は問わない。三つそろって2点(完答)。『孟子』は人名でもあり書名でもある。 |
| (5) | 仁 | 「仁」=人を思いやる心。孔子の教えの中心で、「恕(じょ)」=自分に置きかえて相手を思うこと、とも深く結びつく。「徳」は人格のすぐれた在り方全体を指すので、ここでは×。 |
| (6) | ①巧言令色 ②切磋琢磨 | ①は『論語』の「巧言令色、鮮なし仁」から生まれた四字熟語。②は『詩経』『論語』にゆかりの深い語で、玉や石を切り磨くことから「たがいに励まし合って向上する」意。両方そろって2点(完答)。「功言令色」「切磨琢磨」などの誤字は×。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (1) 4点 | イ | 「習ふ」は「くり返して身につける」意。一度学んで終わりではなく、折にふれて復習し、自分のものになっていく手ごたえが「説(よろこ)ばしい」。ア「次々に新しいことを」は反復の要素が落ちるので×。 |
| (2) 4点 | イ | 「人知らずして慍みず」=人が自分を認めてくれなくてもうらみに思わない。評価されるかどうかに左右されず学び続ける人が「君子」。ア「地位」は無関係、ウ「好きなことだけ」は自分勝手で別の話。※「君子」の対になる語は「小人(しょうじん)」=自分の利害でしか動かない人。 |
| (3) 5点 | (例)学ぶことと自分で考えることは、どちらも欠かせないという考え。(30字) | 「学ぶだけで考えなければ身につかない」(2点)+「考えるだけで学ばなければ危うい・独りよがりになる」(2点)+「両方が必要だ」というまとめ(1点)。 片方だけ書いたものは最大3点。「〜という考え。」の形になっていなければ−1点。25〜35字から外れたら−1点。 |
| (4) 3点 | イ | 「学びて思はざれば則ち罔し/思ひて学ばざれば則ち殆し」は、同じ組み立ての文で「学ぶ」と「思ふ」を入れかえた対句。リズムが生まれ、二つが同じ重さであることが形の上でも示される。ア「意味は変わらない反復」は誤り。 |
| (5) 4点 | (例)昔の事柄を学び直し、そこから新しい知識や考えを得ること。(28字) | 「古いこと・昔のことを学ぶ(温める=くり返し学ぶ)」(2点)+「新しい知識や考えを得る」(2点)。 「古いものを大切にすること」だけでは2点。古いものが新しいものを生むという結びつきが書けているかが分かれ目。20〜30字から外れたら−1点。 |
| (6) 4点 | イ | 「己の欲せざる所」=自分がしてほしくないこと。「人に施すこと勿かれ」=人にするな、という禁止。ア「人にあげてはいけない」は、物を贈る話にすり替えているので×。ウ・エは「自分が望むこと」「仕返し」の話で、意味が逆または別。禁止形「勿かれ」を読み取れているかを見る。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (7) 4点 | (例)自分が知らないことを知らないと認める、誠実な態度をとること。(30字) | 「知らないことを知らないと認める・ごまかさない」(3点)+「それが本当の知である/誠実さ」(1点)。 「何でも知るべきだ」「知識を増やすべきだ」は0点。知ったふりをしないという向きで書けていることが条件。「〜こと。」の形でなければ−1点。25〜35字から外れたら−1点。 |
| (8) 4点 | ①15(歳) ②30(歳) ③40(歳) | 「十有五にして学に志す」→志学、「三十にして立つ」→而立、「四十にして惑はず」→不惑。「十有五」は十に五を加えた数で十五。「十九」と読む誤りが多い。三つそろって4点(完答)。参考:五十=知命、六十=耳順。 |
| (9) 3点 | ウ | 「三人」は「わずかな人数でも」という意味。相手がどんな人であっても学ぶべき点があるという、学ぶ姿勢そのものを説いた言葉。ア・イのように人数の話にしてしまう誤りが多い。 |
| (10) 4点 | イ | 「〜ずや」は「〜ではないか」という問いかけの形(反語)。言い切るより、読む人に「たしかにそうだ」と自分でうなずかせる力をもつ。さらに同じ形を三度くり返すことで調子が整い、三つの喜びが並び立つ。 |
| (11) 5点 | (例)人としてどう学び、どう生きるかという、時代を超えた問いを示しているから。(36字) | 「学び方・生き方という普遍的な(どの時代の人にも関わる)内容」(3点)+「短く覚えやすい言葉で示され、読む人が自分に当てはめて考えられる」(2点)のいずれかが書けていれば加点。 「有名だから」「中国の古典だから」のような理由になっていないものは0点。30〜40字から外れたら−1点。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (12) 6点 | (例)記号=D 「己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」を心にとめ、友にいやな思いをさせない言葉を選びたい。(45字) | 【ルーブリック】 ①記号がA〜Gのいずれかで示されている…1点(無記号は−1点)。 ②選んだ章句の意味を正しくとらえている…2点(意味を取りちがえていれば0点)。 ③自分の生活の具体的な場面(学習・部活動・友人関係・家庭など)が書かれている…2点(「がんばりたい」だけの抽象的な決意は0点)。 ④章句と行動のつながりが自然で、文として整っている…1点。 ※40〜50字から外れたら−1点。 他の例:Eを選び「わからないことをわからないと言い、質問してから進めたい」など。 |