第3学年 理科 定期テスト② 模範解答・解説
100点満点/小問 64問
〔出題範囲〕 化学変化とイオン(化学式・化学反応式/原子のつくりと周期表/電解質と電離/塩化銅水溶液の電気分解/うすい塩酸の電気分解とイオンの数/金属のイオン化傾向/化学電池・ダニエル電池)
〔配点〕 大問1…14点 大問2…16点 大問3…10点 大問4…14点 大問5…14点 大問6…17点 大問7…15点 = 合計 100点
1化学式・イオンの化学式・化学反応式(14点)
(1)①1Ca2+カルシウム原子が電子を2個失った陽イオン。
(1)②1NO3−2種類の原子からなる陰イオン。小さい 3 の位置に注意。
(1)③1NH4+2種類の原子からなる陽イオン。
(1)④1SO42−小さい 4 と 2− の書く位置をまちがえない。
(1)⑤1MgOマグネシウムと酸素が 1:1 で結びついた化合物。イオンではない。
(1)⑥1Na2CO3Na+ 2個と CO32− 1個でできている。
(2)①22CuO + C → 2Cu + CO2左右とも Cu 2個・O 2個・C 1個。酸化銅が還元され、炭素が酸化される。
(2)②22H2O → 2H2 + O2左右とも H 4個・O 2個。水素と酸素が体積比 2:1 で発生。
(2)③2Mg + 2HCl → MgCl2 + H2左右とも Mg 1個・H 2個・Cl 2個。HCl の係数 2 を忘れない。
(2)④2Fe + S → FeS係数はすべて 1 なので書かない。
2原子のつくりと周期表(16点)
(1)a1陽子+の電気をもち、原子核をつくる粒子。図1では「+」と書かれた白い粒子。
(1)b1中性子電気をもたず、原子核をつくる粒子。図1では何も書かれていない灰色の粒子。
(1)c1原子核陽子と中性子が集まった、原子の中心部分。そのまわりにあるのは電子。
(2)①13 個図1の原子核の中で「+」と書かれた粒子は3個。
(2)②14 個原子核の中の灰色の粒子は4個。合計7個で原子核ができている。
(3)1原子番号周期表で元素を並べる基準。原子番号=陽子の数=電子の数。
(4)1Li陽子が3個→表1の「3」→リチウム。図1のまわりの電子も3個で一致している。
(5)2+の電気をもつ陽子の数と、−の電気をもつ電子の数が等しく、たがいの電気が打ち消し合うから。採点…「陽子(a)の数=電子の数」が書けていれば 2点。
「電気が打ち消し合う」だけのものは 1点。
(6)1同位体化学的な性質は同じで、質量だけが異なる。「同素体」は不可。
(7)2イイは硫黄 S。電子を2個受け取って S2− になる。ア(Mg)は電子を2個失って陽イオンに、ウ(Cl)は電子を1個受け取って Cl− に、エ(Ar)はイオンになりにくい貴ガス。
(8)2Li+電子1個(−)を失うので、全体は+1になる。Li− は不可。
(9)2ウ正解は Cl + e− → Cl−。左辺の電気の合計 −1、右辺も −1 で一致。アは逆向き(陰イオンが電子を失う変化)、イは電子を失って陽イオンになる変化、エは受け取る電子が2個で塩素原子には起こらない。
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3電解質と電離(10点)
(1)1電解質塩化ナトリウム・塩化銅・塩化水素・水酸化ナトリウムなど。
(2)1ア電解質が水にとけて陽イオンと陰イオンに分かれる現象が電離。イの電気分解は電流を流して物質を分解すること、ウの溶解は単に水にとけること、エの中和は酸とアルカリの反応で、いずれも別の現象。
(3)2NaCl → Na+ + Cl−左右とも Na 1個・Cl 1個、電気の合計はどちらも 0。
(4)2アOH はひとまとまりで1つの陰イオン OH− になる。イは陽イオンと陰イオンが逆、ウは OH を O と H に分けている、エは Na と O をまとめていて誤り。
(5)2CuCl2 → Cu2+ + 2Cl−Cl− の係数 2 を忘れない。電気の合計は右辺も (+2)+(−2)=0。
(6)2イ、ウエタノールと砂糖は非電解質で、水にとけても分子のままなので電流が流れない。ア・エ・オ・カはすべて電解質。完答で2点。
4塩化銅水溶液の電気分解(14点)
(1)1ウ銅イオン Cu2+ をふくむ水溶液は青色。
(2)1エ電源の+極につないだ電極が陽極、−極につないだ電極が陰極(ア)。電気分解の電極は「陽極・陰極」とよび、電池の+極(イ)・−極(ウ)と混同しない。
(3)1B炭素棒Bは−極側(陰極)。陽イオンである Cu2+ が引かれて集まり、赤色の銅が付着する。
(4)1イCuCl2 → Cu2+ + 2Cl− より、はじめの個数は 銅イオン:塩化物イオン=1:2。図3で最初の値が小さい X が銅イオン、2倍の Y が塩化物イオン。減り方も 1:2 なので同時に 0 になる。アは逆、ウ・エの水素イオンは塩化銅水溶液にはふくまれない。
(5)2イ、ウ、オ炭素棒A(陽極)から発生するのは塩素。黄緑色・刺激臭・水にとけやすく、空気より重い(オ)。空気より軽いとあるエは誤り、においがあるのでアも誤り。完答で2点。
(6)2Cu2+ + 2e− → Cu陰極では陽イオンが電子を受け取る。電気の合計は左辺 (+2)+(−2)=0、右辺 0 で一致。
(7)22Cl− → Cl2 + 2e−陽極では陰イオンが電子を失う。左辺 −2、右辺 0+(−2)=−2 で一致。e− を左辺に書いたものは不可。
(8)2CuCl2 → Cu + Cl2左右とも Cu 1個・Cl 2個。イオンの式ではなく物質の化学式で書く。
(9)2青色のもとである銅イオン Cu2+ が、陰極で電子を受け取って銅になり減っていくので、青色はしだいにうすくなる。採点…「うすくなる(うすくなり、やがて無色に近づく)」…1点。
「Cu2+ が減るから」という理由…1点。
5うすい塩酸の電気分解とイオンの数(14点)
(1)2HCl → H+ + Cl−(電離)左右とも H 1個・Cl 1個、電気の合計はどちらも 0。
(2)1ウ電極Bは−極側(陰極)。H+ が引かれて水素が発生する。
(3)1ア図5のアは水上置換法。水素は水にとけにくいので、純粋に集められる水上置換法が最適。イは試験管の口を下に向けた上方置換法、ウはガラス管を底まで入れた下方置換法で、どちらも水にとけやすい気体に使う。
(4)2イ電極Bは−極側の陰極なので、陽イオン(H+)が電子を受け取って水素になる(2H+ + 2e− → H2)。アは陽イオンが電子を失うことになり誤り、ウ・エは陰イオンの変化で、陽極(電極A)側で起こる変化(ウ)か起こらない変化(エ)。
(5)2赤インクで色をつけた水(または色のついた花)を近づけると、色が消える(白くなる)。採点…「方法」…1点、「結果(脱色される)」…1点。
「においをかぐと刺激臭がする」も可。「火を近づけると音を立てて燃える」は電極Aの気体(塩素)では起こらないので 0点。
(6)22HCl → H2 + Cl2左右とも H 2個・Cl 2個。HCl の係数 2 を忘れない。
(7)①2n 個2HCl → H2 + Cl2 より、水素分子と塩素分子は 1:1 の個数でできる。Cl2 が n 個なら H2 も n 個。
(7)②22n 個電極Bでは 2H+ + 2e− → H2 が起こり、H2 1個につき H+ が 2個使われる。H2 が n 個なので 2×n=2n 個。
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6金属のイオンへのなりやすさ(17点)
(1)A1○マグネシウムは銅より陽イオンになりやすいので、銅が付着する。
(1)B1○銅片は硫酸鉄水溶液で変化しない(×)ので、鉄は銅より陽イオンになりやすい。よって鉄片には銅が付着する。
(1)C1×亜鉛片が硫酸銅水溶液で変化する(○)ので、銅は亜鉛より陽イオンになりにくい。よって変化しない。
(2)2マグネシウム > 亜鉛 > 鉄 > 銅○がついた金属片のほうが、水溶液中の金属より陽イオンになりやすい。完答で2点。
(3)2イオン化傾向
(イオンへのなりやすさ)
どちらの答え方でも正解。
(4)2Zn → Zn2+ + 2e−電気の合計は左辺 0、右辺 (+2)+(−2)=0 で一致。
(5)22 個Cu2+ + 2e− → Cu より、銅イオンは亜鉛が放した電子を2個受け取って銅原子となり、亜鉛片に付着する。
(6)2Mg + Zn2+ → Mg2+ + Zn原子の数は Mg 1個・Zn 1個で左右一致。電気の合計も左辺 +2、右辺 +2 で一致。
(7)2イ正解は 2Al + 3Zn2+ → 2Al3+ + 3Zn。Al は電子を3個、Zn2+ は電子を2個やりとりするので、やりとりする電子の数を 6個にそろえる。原子は Al 2個・Zn 3個で左右一致、電気の合計も左辺 +6、右辺 +6 で一致。アは係数が逆で電気の合計が合わない(左 +4、右 +9)、ウはアルミニウムのほうが陽イオンになりやすいので起こらない逆向きの変化、エは係数がなく電気の合計が合わない(左 +2、右 +3)。
(8)2鉄亜鉛は鉄より陽イオンになりやすい(表3:亜鉛片が硫酸鉄水溶液で○)ので、亜鉛が Zn2+ となってとけ、Fe2+ が電子を受け取って鉄原子になり、亜鉛片に付着する。
7化学電池・ダニエル電池(15点)
(1)1ア化学変化で化学エネルギーを電気エネルギーに変える装置が化学電池。この装置は特にダニエル電池とよばれる。イの光電池は光エネルギー、ウの発電機は運動エネルギーを電気エネルギーに変える装置、エの電気分解装置は逆に電気エネルギーを使う装置。
(2)2亜鉛板陽イオンになりやすいほうの金属(亜鉛)が電子を放し、−極になる。銅板が+極。
(3)2ア−極の亜鉛板(Zn → Zn2+ + 2e−)で放された電子が、導線とモーターを通って+極の銅板へ移動する。電流の向きは電子の向きと逆(銅板→亜鉛板)。
(4)2ア亜鉛板は亜鉛原子がイオンになってとけ出すので軽くなり、銅板は水溶液中の銅イオンが銅になって付着するので重くなる。
(5)2Zn + Cu2+ → Zn2+ + Cu亜鉛板で Zn → Zn2+ + 2e−、銅板で Cu2+ + 2e− → Cu が起こり、この2式をたして e− を消したもの。電気の合計は左辺 +2、右辺 +2 で一致。
(6)①1Zn2+亜鉛がとけ出すので、硫酸亜鉛水溶液では亜鉛イオンが増える。
(6)②1Cu2+銅イオンが銅になって銅板につくので、硫酸銅水溶液では銅イオンが減る。
(7)2セロハンの小さな穴をイオンが通りぬけることで水溶液の電気のかたよりが打ち消されているが、ガラス板で完全に仕切るとイオンが移動できず、硫酸亜鉛水溶液は+、硫酸銅水溶液は−に電気がかたよって、電子の移動が続かなくなるから。採点…①「(セロハンは)イオンを通している/ガラス板ではイオンが移動できない」…1点。
②「水溶液の電気がかたより、電子(電流)が流れ続けられない」…1点。
指定語「イオン」が使われていないものは 0点。
(8)212 %途中式 24 ÷ 200 × 100 = 12 (溶質 24 g、水溶液 200 g)
水の質量 200 g と考えて 24÷224 としたものは不可。
化学反応式・イオンの式は、①矢印の左右で原子の種類と数が等しい、②イオンの式では左右で電気(+・−)の合計が等しい、の2点がそろって正解。係数が最も簡単な整数比になっていないものは1点減とする。
合計 100点(小問 64問)
〔出題形式〕 式を書く問題 23問/記号選択 20問/語句 11問/計算 6問/記述 4問 = 64問
〔ねらい〕 イオンの化学式・電離の式・電子 e− を使った式・化学反応式を正しく書く技能を中心に問う(式を書く問題 23問)。あわせて、誤った式や陽極・陰極、+極・−極の取りちがえを選択肢で見分ける力(記号選択 20問)、原子モデルから陽子・中性子・電子の数を読み取る力、電気分解の装置図から電極で起こる変化を判断する力、金属と水溶液の組み合わせの表からイオン化傾向を順序づける推論力、電池の中でのイオンの増減をとらえる見方、そして装置の工夫の意味を説明する記述力を問う。
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