| 観点 | 大問 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 知識・技能 50点 | 一 | 漢字の読み書き(20問) | 1点×20=20点 |
| 二 | 語句の知識(論説文の語彙・対義語・四字熟語・慣用句) | 2点×7=14点 | |
| 三 | 文法の総まとめ(品詞と用法の識別) | 2点×8=16点 | |
| 思考・判断・表現 50点 | 四 | 「誰かの代わりに」の読解(10小問) | 50点 |
| 合計 | 100点 | ||
| 番号 | 解答 | 番号 | 解答 |
|---|---|---|---|
| ① | もさく | ⑪ | 主体 |
| ② | かっとう | ⑫ | 構造 |
| ③ | きせい | ⑬ | 比較 |
| ④ | りんかく | ⑭ | 交換 |
| ⑤ | ゆだ(ねる) | ⑮ | 感謝 |
| ⑥ | こうてい | ⑯ | 要求 |
| ⑦ | にな(う) | ⑰ | 信頼 |
| ⑧ | おちい(る) | ⑱ | 受け入れる |
| ⑨ | うなが(す) | ⑲ | 貴重 |
| ⑩ | たが(い) | ⑳ | 唯一 |
| 番号 | 解答 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | イ | 「アイデンティティ」=自分が自分であるという自己同一性。身分証の意味で使われることもあるが、この文章では「自分が自分であるという確かさ」の意。アは「役割」、ウは「序列」で別語。 |
| (2) | ア | 「漠然」=ぼんやりしてとらえどころがないようす。「漠然とした不安」の形でよく使う。対になる語は「明確」「具体的」。 |
| (3) | ア | 「抽象」=個々の具体的なものから共通する性質を取り出して、まとめてとらえること。対義語は「具体」。論説文では、具体例と抽象的なまとめを行き来して読むことが大切になる。 |
| (4) | 依存 | 自立 ⇔ 依存。「他立」は語として使わない。「孤立」は意味がずれるので誤り。 |
| (5) | 一般(普遍・普通も可) | 特殊 ⇔ 一般/普遍。論説文では「特殊 ⇔ 普遍」の対が頻出。「特別」は類義語なので誤り。 |
| (6) | 錯 | 「試行錯誤」。何度もためして(試行)、まちがえながら(錯誤)答えに近づくこと。「索」「作」と書かないこと。 |
| (7) | 粉 | 「身を粉(こ)にして働く」=自分の身をこまかい粉にするほど、骨身をけずって働く。「身を削る」と混同して「削」と書く誤りが多い。 |
| 番号 | 解答 | 解説(見分け方) |
|---|---|---|
| (1) | カ(連体詞) | 「ある日」の「ある」は活用せず、体言だけを修飾するので連体詞。動詞「有る/在る」と見まちがえやすいが、「ある日」は「ある日だ」のように言い切れず、「日」にしかかからない。 |
| (2) | ケ(助詞) | 「公園で」の「で」は、それだけでは意味をもたない付属語で、活用しない。よって助詞(格助詞)。活用する付属語=助動詞との区別がポイント。 |
| (3) | ウ | ウ「相談できない」=打ち消しの助動詞(直前に「は」を入れられず、「ぬ」に置きかえられる=「相談できぬ」)。 ア「明るくない」=直前に「は」を入れられる(明るくはない)ので補助形容詞。イ「本がない」=「存在しない」の意の形容詞。エ「せわしない」=一語の形容詞で、語の一部。 |
| (4) | ウ | ウ「私のだ」=「私のものだ」と言いかえられるので体言の代用。 ア=「考え」にかかる連体修飾。イ・エ=「が」に置きかえられる(風が強い/君が言う)ので主格。 |
| (5) | イ | イ「静かだ」=言い切りの形が「〜だ」で、「とても」で修飾でき「静かな」と変化するので形容動詞の活用語尾。 ア=名詞に付く断定の助動詞「だ」。ウ=過去の助動詞「た」が濁ったもの。エ=断定の助動詞「だ」の連体形「な」。 |
| 番号 | 解答 | 解説(見分け方) |
|---|---|---|
| (6) | ウ | ウ「思い出される」=自然にそうなる気持ちを表す自発。心情を表す動詞につくことが多い。 ア=受け身(「友人に」=動作主)。イ=尊敬(主語が「先生」)。エ=可能(「〜することができる」と言いかえられる)。 |
| (7) | 4(つ) | 「私/は/彼/に/本/を/貸し/た」の八単語。うち付属語は「は・に・を・た」の四つ(助詞三つ+助動詞一つ)。自立語は「私・彼・本・貸し」の四つ。 |
| (8) | イ・ウ | イ「ゆっくり」=副詞、ウ「大きな」=連体詞で、どちらも活用しない。ア「美しい」=形容詞、エ「静かだ」=形容動詞は活用する。イ・ウの二つそろって2点(完答)。一つだけ、または余分に選んだものは0点。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (1) 3点 | イ | 筆者の鷲田清一は哲学者(臨床哲学・倫理学などが専門)。この文章は、「自分らしさ」「自分が自分であるとはどういうことか」という問いを立てて進む論説文である。医学・心理学・歴史学の研究者ではない。 |
| (2) 4点 | イ | 筆者はまず現代の問題提示をする。若者は「本当の自分」「自分らしさ」を自分の内側だけにさがそうとするが、掘っても掘っても確かなものに行き当たらず行き詰まる。アは「同調」の話、ウ・エは別の話題。 |
| (3) 5点 | (例)他人と比べた優劣や、自分が交換可能かどうかで測ること。(27字) | 「他人と比べた優劣」(2点)+「交換できるかどうか(代わりがいるかどうか)」(2点)+「〜こと。」の形で文末が整っている(1点)。 どちらか一方だけなら3点。「自分の努力で測る」「成績で測る」など、他者との比較・交換可能性にふれていないものは0点。二十五〜三十五字から外れたら−1点。 |
| (4) 4点 | イ | 「自分は誰かの代わりでしかない」=自分がここにいる意味がないという感覚。これが空虚さ(むなしさ)を生む。アのような「気楽さ」ではないことが分かれ目。 |
| (5) 10点 | (例)自分らしさは、他者との関係の中で、誰かに必要とされ、応えていく経験を通して形づくられるということ。(49字) | この教材最大の論点。次の三点で採点する。 ①「自分の内側を掘って見つかるものではない」という否定、または「他者との関係の中で」という条件(4点)。 ②「他者から必要とされる/求められる経験を通して」(4点)。 ③「形づくられる・生まれる」という結びと「〜こと。」の形(2点)。 「自分で努力して見つける」「自分を見つめ直す」など内側に向かう答えは、方向が逆なので0点。四十五〜五十五字から外れたら−1点。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (6) 4点 | イ | 「逆説」=一見矛盾しているようでいて、よく考えると真理をふくんでいる説。この文章では、自分の内側を探るのをやめて誰かのために自分を差し出したとき、かえってかけがえのない自分が立ち現れる、という「代わり」が「かけがえのなさ」に転じる考え方が逆説にあたる(題名の意味)。ア「反対意見」、ウ「まちがった説」、エ「順序を逆にした説」は別の意味。 |
| (7) 5点 | (例)責任とは、他者の呼びかけに応えることから生まれるのだと説明するため。(34字) | 「責任」と「応答(他者の呼びかけに応える)」が結びつくことを示す(3点)+「〜ため。」の形で役割・目的として書けている(2点)。 「英語の勉強になるため」「語源を紹介するため」のように語源の紹介そのものを目的にしてしまったものは0点。三十〜四十字から外れたら−1点。 |
| (8) 4点 | イ | 介護・看護・育児は、人と人とが深くかかわり合い、相手が自分を必要としていることがはっきりしている場面で、こちらが応答して引き受ける関係が最も見えやすい。だから筆者の主張の具体例としてふさわしい。アは社会問題の訴え、ウは「単純な仕事」という誤った評価。 |
| (9) 3点 | イ | ①現代の若者の行き詰まりという問題提示→②「自分らしさは内側にある」という通念の指摘→③その否定→④他者との関係から見る転換した見方の提示→⑤結論。論説文の典型的な「否定から転換へ」の型。 |
| 番号 | 解答 | 解説・採点のポイント |
|---|---|---|
| (10) 8点 | (例)部活で後輩の相談役を任され、自分でなければと思えたとき、代えのきかない自分を感じた。(42字) | 【ルーブリック】 A(8点)…「他者から必要とされた・頼られた具体的な経験」が書かれ、かつ「そのとき自分が取りかえのきかない存在だと感じた」という結びがある。 B(5点)…経験は書けているが、「かけがえのなさ」との結びつきが弱い(例「人の役に立ってうれしかった」止まり)。 C(2点)…「かけがえのない=大切」という一般的な説明だけで、自分の経験が書かれていない。 0点…「自分は特別だから」「人と比べて優れているから」など、他者との比較で優劣をつける答え(筆者の論と逆)。 ※四十〜五十字から外れたら−1点。経験の内容は自由(部活・係・家族の手伝い・きょうだいの世話など)で、本文と同じ例でなくてよい。 |