相談
「怒らず、任せて見守りましょう」と言われて、半年ほど塾に通わせています。でも、中学2年生の娘の成績は、あまり変わりません。待てばいいのはわかるのですが、いつまで待てばいいのでしょうか。不安で、塾を変えたほうがいいのかとも考えてしまいます。
塾長の聞き返し
今の成績は、学年の中で、どのあたりでしょうか? そして、娘さんが、今、塾でやっているのは、どの学年の内容ですか?
学年の真ん中より、少し下です。今は、小学校の分数のやり直しをしていると聞いています。
塾長の答え
1. 成績より先に、変わるもの
まず、お伝えします。成績が変わる前に、変わるものがあります。
お子さんの、取り組む姿勢です。体験授業の時点で、もう変わります。課題に向き合う様子、先生への反応。点数より前に、そこが変わります。
では、成績は、いつ変わるのか。どこにいる子かによって、全く違います。
2. 平均以上の子は、すぐ。平均以下の子は、借金返済から
平均より上にいる子は、成績は、すぐ上がります。 入ってきた瞬間から、ガンと上がる子もいます。
一方、平均より下にいる子は、そんなに簡単には、上がりません。まず、借金返済だからです。今やっていることより、前のことを埋めなければなりません。
たとえば、中学2年生で入ってきたけれど、つまずきは中1や小6にある。そうすると、小6の内容を全部やり、中1の内容を全部やる。それだけで、もう1年かかります。その間、やっている範囲は、今のテストには出ません。前のことを埋めた成果が、テストに反映されるのは、だいぶ後になります。
どこまで戻るかによります。1年前まで戻るなら、1年。2年前まで戻るなら、2年。覚悟していただく必要がある、というのが、正直なところです。
ただし、例外もあります。能力はとても高いのに、全く勉強してこなかった子です。そういう子は、普通なら1〜2年かかるところを、一気に巻き返すことがあります。1年分を、1か月でやってしまう子もいます。大きく変わる可能性があります。
結局、いつまで待てばいいのでしょうか。
「何か月」と、一律には言えません。どこまで戻る必要があるのかで、決まります。そこは、塾に、はっきり聞いてください。「今、何を目標に、どこをやっているのか」「お子さんの、どこにつまずきがあって、あとどれくらいかかるのか」。説明してもらえる塾を、選んでください。
3. 親が不安になって、塾を変えたくなるとき
「不安で、塾を変えたくなる」ことについて、ことばこの場合を、お話しします。
実は、ことばこでは、不安になって辞められる、ということは、ほとんどありません。入塾から1年以内に辞める方は、1割もいません。 通っている期間は、平均して3年以上です。
辞められるとき、その理由の多くは、「不安」というより、どうしても、お母さんが、自分の思い通りにコントロールしたいということです。「こうやらせたい」「こういうやり方でやってほしい」。
ことばこでは、入る前に、「親の口出しなし」という約束をして、入っていただきます。それでも、やはり口を出したくなる方は、過去に何名か、いらっしゃいました。
ちゃんと任せてくださっているご家庭は、不安にもなりにくく、塾を変えることも、ほとんどありません。
不安になるのは、自然なことです。そのとき、不安を、お子さんにぶつけたり、塾を変えたりする前に、まず、「何が不安なのか」を、塾に、そのまま話してください。
最後に
今日からできることは、三つです。
- 点数の前に、取り組む姿勢の変化を、見る
- 塾に、どこまで戻る必要があるのかを、聞く
- 不安は、お子さんにではなく、塾や、信頼できる人に話す
勉強ができること以上に大事なのは、「自分には、課題を乗り越えていける力がある」という自信です。アドラー心理学では、この力を支えることを「勇気づけ」と呼びます。
「いつまで待つか」の答えは、お子さんが、どこから始めているのかで、決まります。その場所から、一歩ずつ、進んでいく。それが、近道です。
塾長コラム ─ 学習塾ことばこ 塾長(国語科教員10年・学習塾個別指導12年)